シュナの旅

aspentree2006-08-04

 シュナの旅という絵本があります。今からもう22年くらい前、市内の塾に行く途中いつも立ち寄る本屋で見つけた本です。軽く立ち読みですぐ読み終わる本なのですが、本屋によるたびに何度も読んでしまい、どうしても欲しくなって買ってしまいました。この本をみて初めて宮崎駿さんという人の顔と名前を知りました。過去の経歴をみると未来少年コナンなど僕の大好きだった作品の監督をしてて、なるほど惹かれるのは当たり前だななんて思ったものです。その後この人の作品をcheckしようとマンガの風の谷のナウシカを読むようになり、アニメ版を映画館でみてますますファンになりました。僕にとってはナウシカとともにこのシュナの旅宮崎駿さんの最初の思い出であり原点のように感じる作品です。
 その後ジブリという会社ができていろんなアニメを製作し、いまでは誰でもが知っているアニメ作家です。以来、私は彼のすべての作品を見ていますがラピュタ以降特に感動できる作品は僕にとってありませんでした。
 ところでこの本の題材だけはアニメ化されることもなくあまり一般にもしられてないように思われます。しかし僕はそのほうがいいと思っていましたし、もし映像化するなら中途半端なものではなくちゃんと宮崎駿本人が時間をかけていいものを作って欲しいと思っていたのです。
 ところが最近このシュナの旅という文字をある映画のクレジットの中に見つけてしまったのです。そう、今夏放映のゲド戦記です。最初ずぶの素人が監督をやると聞いたとき目を疑いました。素人といっても何か特別の才能がある人なんだろうなと勝手に思い込んでいました。そうでなければ作品がめちゃくちゃになるのはもう目に見えているからです。その後分かったことで作品はゲド戦記だけど原案はシュナの旅だそうで、何なんだそれは?の状態です。キャラデザや場面設定などのモチーフをシュナからとってゲドの登場人物をつかって二次創作でもするつもりなのかとかなり興味をもってその後に注目していたのです。
 先行上映の反応が知りたくてうずうずしていましたが昨日yahooの映画感想をみると悲惨なコメント群が、、↓。
http://moviessearch.yahoo.co.jp/userreview/tymv/id324031/
まあ必要以上に酷評されているようではありますが、けしていい出来ではない印象を受けました。つまり本当に普通の素人だったわけです。なんでこんな信じられないことが起こるのか?
 僕自身まだみてないのでなんともいえないのですが、シュナの旅を駿さん以外の人が作ったこと、ゲド戦記という別の作品のイメージボード代わりとしてしか使用されなかったこと、容易に予想される通りにあっさり酷評を受けていることだけをとってもどうにも腑に落ちず今もがまんできません。今後シュナは”あのゲドの元になった作品”とよばれるのでしょうか?Yahooの感想ひとつひとつ読むたびに悲しく、暗い気持ちになりました。なんか心のおくに大事にしていたものを汚い手でめちゃくちゃにされたように感じています。もちろん作品を自分の目で見るつもりですが、掲示板での評価やあのレビューをみると気が進みません。このやり場のない怒りをどこへむけようか、、。