炸醤麺

ひさしぶりにジャジャ麺(炸醤麺)食べました。ぼくがラーメンの代替品目として最初に気に入った品です。


日本ではジャージャー麺と呼ばれている食べ物です。もともとは中国山東省発祥といわれております。ゆでた麺に炒めた味噌をつけて食べるという非常にシンプルな料理です。おそらくあらゆる麺類のなかで最も古い形態のものとかんがえられ、四川省由来の担々麺もこれの発展型になるのではと考えています。中国からアジア全般に広がり、各地で独自の進化、発展をして地域ごとに特徴のある麺となってます。


そのなかで韓国のものを取り上げます。cha-jya-myunと聞こえる発音です。韓国版の特徴はその味噌の色にあります。これは春醤とよばれるblack bean pasteの色に由来します(中国のものは甜麺醤が基本)。韓国に移住した中国人の料理人が現地の好みに合わせて改良したといわれています。


通常の味噌にくらべて砂糖分が多く、熱を加えてカラメル状になったためこの色がでます。写真をみてもわかりますが、かなり黒くまるでイカ墨を連想させますが(あちらは色素の黒)こちらは食べてもウンチが黒くなったりしません。


日本や中国のジャージャー麺はひき肉がはいっているものが多いですが、韓国版には肉は少なく、おもにたまねぎ、きゅうり、ジャガイモなどの野菜が非常に細かく刻んであります。味付けがやや甘ったるいため口直しの漬物としてタクアンのほか生のたまねぎがいつも出ます。この生のたまねぎがもったりした味噌の味とよく合います。麺は太麺で日本人の感覚からするとややゆですぎの感のある弾力性にとんだものですが、これもこの炸醤によくあいます。


韓国ではこのジャジャ麺は非常にpopularな食べ物で、大人から子供まで多くの人がかなりの頻度で食べています。映画「猟奇的な彼女」でもヒロインのチョン・ジヒョンジャージャー麺の出前の店員として出るくらい、韓国では庶民の味のようです。日本でいうラーメンの位置づけで、ジャジャ麺+肉料理の皿といったセットメニューもあります。


写真はジャジャ麺と酢豚のセットで10ドルほど。麺だけでも相当のボリュームなのですごく満腹になります。やはりAuthenticな郷土料理より、B級グルメの中にこそ優れたものが多い印象をうけます。


日本のジャージャー麺は中国のものに近いのでしょう。しかしこの韓国版の味は日本には珍しいようです。帰国しても食べたい味です。日本でもはやればいいのに、、。


炸醤麺については下記のサイトが異常にくわしい。
http://f41.aaa.livedoor.jp/~reimen/jazukan1/index.htm