Type Zero

aspentree2006-08-14


終戦記念日が近いので第二次大戦がらみの画像を。
スミソニアン博物館のゼロ戦の写真です。皇紀2600年に導入されたために零式艦上戦闘機アメリカではtype zeroないしZero Fighterとよばれています。 陸軍では同年に導入された機体は100式、海軍では零式とよぶそうです。

ここに展示されているのは後期型のA6M5,type0 Model52。防御を手抜きし、ひたすら軽量化とスピードおよび火力を追及した結果、性能的に優位に立っている間は無敵でも守勢にまわると弱点が露呈した極端な機体です。昇降索に金属ワイヤーでなく植物の蔦のような伸び縮みする素材を使ったとか、ターゲットスコープがハーフミラーの光像式だとか、超々ジュラルミンを最初に導入したとかその他もろもろの逸話がありあまりにも有名な機体ですね。

今回目に付いたのは機首にある7.7mm機関砲が高速で回転するプロペラの羽の間をぬって発射されるシステムです。これは定速回転プロペラの回転に同期させて銃口の前を通る瞬間のみ機関砲の安全装置が一瞬だけオンになって連射をとめる機構です。松本零士さんの漫画で前からしってはいましたが実際みてみて本当だよと関心しました。これはなるべく軸線に近いところから撃ったほうが照準が定まりやすいことからきています。主翼の20mmは数撃てないしあたらないしで実際あまり使えなかったといいますのでこの機関砲がおもな戦力だったといわれています。

ちなみにこのゼロ戦はなかなか人気でみんな写真をとってました。中学生位の男の子に父親が”これがカミカゼアタックに使われたんだ”と説明していました。パールハーバー等の映画でも登場したので若者にも人気のようです(悪役として)。
アメリカにてこのような展示をみるとなんというかnationalism的感情が高揚するのを禁じえませんね。